
【メーカーに聞いた】母乳育児支援につなげる!助産師が知っておきたい「母乳実感®」
産後の授乳支援や退院指導の際、ママから「退院後、どの哺乳びんを選べばいいですか?」と質問されることはありませんか?
また母乳育児を大切にしたい一方で、直接授乳が難しく、搾乳やミルクの補足を検討するなど、哺乳びんが必要となるケースがあるかと思います。そんなとき、助産師として自信を持って、そのご家庭に合った選択肢を提案できたら心強いですよね。
今回は、助産師からママに紹介する哺乳びんとして最も多く名前が挙がるピジョンの「母乳実感®」にフォーカス! 哺乳びんを単なる育児グッズとしてではなく、「母乳育児支援のツール」として捉え直し、退院指導でどのようにママたちに提案していくべきか、ピジョンへの取材をもとに整理しました。
哺乳びんは「母乳育児を諦めるもの」ではなく「つなぐ選択肢」

―母乳育児と哺乳びんについてピジョンのお考えを教えてください。
「赤ちゃんにとってもママにとっても、直接母乳をあげられることが一番です。ですが、何らかの事情でそれが難しいケースもあり、臨床の現場の皆さまは、そういったケースに日々向き合っていらっしゃることと思います。私たちピジョンは、 直接授乳が難しい場合でも、直接授乳に戻ること、継続することをできるだけ阻害せず、必要に応じて安心して哺乳びん授乳ができることを目指して、60年以上哺乳の研究を続けてきました。」
「ピジョンでは、哺乳運動に大切な要素である『吸着・吸啜・嚥下』を『哺乳の3原則』と呼び、研究開発の中核に置いています。その研究を基に、『おっぱいとの併用がスムーズであること』『おっぱいと同じ口の動きで飲めること』を目指して開発されたのが母乳実感です。」(ピジョンPR担当)

哺乳びん=母乳育児を諦めるものではなく、直接授乳が難しい時に「母乳育児をつなぐための選択肢のひとつ」として位置づけることで、ママが自分らしい授乳スタイルを前向きに選択できるようサポートしていきたいですね。
初めての授乳に寄り添う工夫
授乳する際、唇と舌で密着させ、お口の中の密閉状態を作ることが大切。哺乳びんでの授乳でも同じようにしっかり吸着させることが大事なポイントになります。
でも初めての授乳では「どこまでくわえさせればいいのか…」と不安に感じるママとパパも少なくありません。そんなママとパパのために、母乳実感には「ラッチオンライン」というくわえる深さの目安が入っているそう。

授乳にも赤ちゃんの個性があるため、「必ずここまでくわえさせないと…」とプレッシャーにならないように、あえて直線ではなくウエーブのラインにデザインされているそうです。
「病産院用」と「一般用」の違いを整理しよう
退院指導のときによくあるのが、「病院と同じ哺乳びんが売っていない!」とママが混乱してしまうケース。皆さんは病産院用と一般用の違いを説明できますか?
―病産院用と家庭用の母乳実感には、どのような違いがありますか?
「病産院用の直付けタイプは一度に多数の調乳や洗浄・消毒を行う時にも取り扱いやすいようにびんに直接乳首を付ける形状となっております。病産院専用の商品のため、一般の店頭およびECサイトではお取扱いはございません。
病産院用の母乳実感直付け乳首SSサイズと、一般販売されている母乳実感(キャップ式)のSSサイズは、赤ちゃんの口に入る部分の設計が同じです。病産院で直付けのSSサイズを使っていた場合は、退院後は一般販売されているキャップ式の母乳実感「SSサイズ」の乳首を選んでいただくようご案内をお願いします。」(ピジョンPR担当)

「赤ちゃんは成長・発達とともに飲み方が変化していきます。そのため一般用の母乳実感(キャップ式)は月齢に合わせ乳首の硬度や流量について細かな調節をしております。また、家庭での調乳やお手入れのしやすさを考慮した設計になっています。
ただし月齢はあくまで目安で、授乳には個人差がありますので、成長・発達と飲み方に合わせて、赤ちゃんに合った乳首を選択してください」(ピジョンPR担当)

ママ、パパへの説明の際には、「病院で使っているのも母乳実感ですよ」「一般用は調乳がしやすく、使った後に洗いやすく広口になっているんですよ」と、病産院用と一般用を並べて見せると安心して選んでもらえるかもしれません。
専門家の指導が必要な「母乳相談室」
助産師の中で「母乳実感」と同じくらい知られているのが「母乳相談室」。
―「母乳実感」と「母乳相談室」、どのような違いがありますか?
「おっぱいとの併用がスムーズであること、おっぱいと同じ口の動きで飲めることを目指して開発された母乳実感に対し、「母乳相談室」は直接授乳へ移行するトレーニングのための哺乳びんとなっています。乳首のサイズはSSサイズのみとなっており、桶谷式乳房管理士の指導のもとでご使用いただく商品となっています。そのため、一般の店頭では販売されておりません」(ピジョンPR担当)
「とりあえず母乳相談室を使っておけば安心」とむやみに使用をすすめるのではなく、体重増加や授乳量の適切なフォローが継続できる環境下で選択されるアイテムであることを再認識しておきましょう。
「消毒方法」のアップデート
病院ごとのローカルルールがありがちなのが哺乳びんの消毒方法。実は時代やライフスタイルに合せ消毒方法も変化しているんです!
―最近の消毒方法に変化はありますか?
「近年家電メーカー等から電子レンジを調理以外の目的に使用しないよう注意喚起がなされている背景を受け、ピジョンではお客様により安全に消毒・除菌していただくため、2024年2月から電子レンジでの消毒を非推奨としております。」(ピジョンPR担当者)
―哺乳びんの消毒はどんなものを使うのがいいですか?
「ピジョンの哺乳びんは耐熱ガラス製、プラスチック製、のどちらも煮沸や薬液消毒・除菌に対応しております。最近は、除菌・乾燥・保管まで“ほったらかし”でできるスチーム除菌・乾燥器「ポチット」も、授乳後の負担を減らしたい多くのご家庭で選ばれています。必要なのは水100mlと電源だけという手軽さも魅力です。」(ピジョンPR担当者)

助産師の言葉が、ママの価値観をつくる。学びをアップデートしよう!
メーカーから聞く「母乳実感®」の開発背景や商品のこだわりはいかがでしたでしょうか?

私たち助産師が現場で提案する育児用品も、ライフスタイルの変化やママたちのニーズに合わせて日々進化しています。過去の経験やローカルルールにとらわれず、最新の正しい情報を把握しておくことが大切です。
育児の中でも授乳は特に個別性が高いものです。母乳育児をすぐにあきらめてほしくないという思いから、「哺乳びんは使わない方がいい」という助産師の強い言葉は、ママにプレッシャーや罪悪感を与えてしまうかもしれません。哺乳びんは決して母乳育児を諦めるものではなく、直接授乳が難しい時に「母乳育児をつなぐための選択肢のひとつ」です。
知識をアップデートした上で、目の前の赤ちゃんとママの状態に合わせて専門的にアセスメントし、そのご家庭に合った提案をしていくこと。それこそが、私たち助産師の最大の役割です!

▼助産師の学びのアップデートはこちらから!
今回取材したピジョンでは、医療従事者をサポートする専門部署が設けられているそうです。各エリアに助産師・栄養士などの資格を持つ担当者がいて、詳しい商品情報などを提供しているそう。定期的なオンライン勉強会やセミナーも開催されており、医療従事者向けサイトやLINE公式アカウントでも積極的に情報発信をしているそうなので、ぜひ日々のケアや退院指導に役立てていきたいですね!
- ピジョン医療従事者サイト: https://ai.pigeon.co.jp/






