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転職・就活
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2025

助産師の給料事情|病院・クリニック・助産院での年収の違いとは?

  • 助産師の給料
  • 助産師の年収
SUMMARY
この記事でわかること
助産師は働く場所によって仕事内容や勤務形態が大きく異なり、その結果として収入にも差が生じます。就職を控えた学生さんはもちろん、現在働いている助産師にとっても「病院とクリニック、助産院ではどれくらい給料に差があるのか?」は気になるポイントではないでしょうか。夜勤のある病院勤務は収入が安定しているけれど体力的にハード、クリニックは働きやすいけれど収入がやや下がる、助産院や開業は自由度が高い反面収入は不安定になりやすいなど、それぞれに特徴があります。本記事では、勤務先ごとの助産師の年収の違いをわかりやすく解説します。

助産師全体の平均年収と背景

厚生労働省の最新統計によると、助産師の平均年収は 560万〜580万円程度 とされています。月給はおよそ39万円、賞与は年間90〜120万円ほどです。看護師(約500万円)、保健師(約520万円)と比べても高めの水準にあります。これは「分娩」という専門性の高い業務を担うことに加え、夜勤や当直が多く、手当が加算されやすいからです。つまり、勤務先の体制や夜勤の有無が、助産師の収入に直結しているといえます。

病院勤務の助産師の収入

年収の目安

総合病院や大学病院など、大規模医療機関で働く助産師の年収は 450万〜550万円前後 が目安です。管理職になれば600万円を超えるケースもあります。夜勤や当直に入ることで手当が加算され、収入が安定しやすいのが特徴です。

メリット

病院は教育体制が整っており、新人教育や研修も充実しています。分娩件数も多いため経験を積みやすく、スキルアップやキャリア形成には非常に有利です。役職に就けば収入もさらに増えるため、長期的なキャリアを目指す人にとっては魅力的な環境です。

デメリット

その一方で、病院勤務は夜勤や当直が多く、心身への負担は大きいです。また、助産業務だけでなく看護研究や委員会活動といった付随業務もあり、労働時間や責任が重くなりやすいという現実もあります。収入は安定していても「体力的にどこまで続けられるか」が課題になりやすい働き方です。

クリニック勤務の助産師の収入

年収の目安

産婦人科クリニックやレディースクリニックに勤務する助産師の年収は 400万〜500万円程度 が一般的です。病院と比べるとやや低めですが、夜勤や当直が少ないため生活リズムを整えやすく、働きやすさを重視する人に選ばれています。

メリット

日勤中心の勤務体制で、育児や家庭との両立がしやすい点は大きな魅力です。規模が小さい分、スタッフや患者との距離が近く、アットホームな雰囲気の中で働けることもあります。

デメリット

給与水準は病院より抑えめで、昇給幅も大きくありません。管理職ポストも限られているため、収入アップのチャンスは少なめです。収入よりも「働きやすさ」を優先したい人に向いている勤務先といえるでしょう。

助産院・開業助産師の収入

年収の目安

助産院勤務や開業助産師の場合、年収は 590万〜650万円 の事例もありますが、実際には幅が非常に大きいのが特徴です。分娩を取り扱うかどうか、自治体からの委託事業を受けているか、自費診療を中心にしているかなど、事業内容によって大きく変わります。

メリット

最大の魅力は、働く時間や場所、業務内容を自分で決められる自由度の高さです。母乳外来や産後ケア、訪問ケアなど、自分の得意分野を活かした活動を展開することができます。

デメリット

一方で、経営や集客をすべて自分で担わなければならないため、収入は不安定になりがちです。開業当初は知名度が低く、利用者が少ないためにほとんど収入が得られないケースもあります。ビジネスとしての運営力が求められるため、「臨床スキル+経営スキル」が成功の鍵になります。


地域や施設規模による収入の違い

勤務先の形態に加えて、地域や施設規模によっても助産師の収入は変わります。東京都や神奈川県といった大都市圏では平均年収が600万円前後と高めですが、地方では500万円台前半にとどまる傾向があります。また、大規模病院は賞与が厚く年収600万円を超えることもあるのに対し、小規模施設は賞与が少なく、同じ業務でも70万円以上の差がつくこともあります。生活コストとのバランスも考慮し、額面だけでなく実質的な「手取り感覚」で判断することが大切です。

今後の助産師のキャリアと収入の展望

今後の助産師の給料を考えるうえで忘れてはいけないのは、国や自治体による処遇改善の動きです。少子化で分娩件数は減少傾向にありますが、その一方で産後ケアや母乳相談、在宅支援など、助産師の専門性を活かせる分野は広がりを見せています。厚生労働省も周産期医療体制の強化や子育て支援を重点政策に掲げており、助産師が地域で果たす役割は今後さらに重要になると考えられます。収入面では分娩件数に左右される側面があるものの、委託事業や自治体と連携した活動を取り入れることで安定させる工夫も可能です。また、大学院での学び直しや資格取得を通じて専門性を高めることで、助産師外来の開設や教育・研究職への道も開けてくるでしょう。従来の「分娩中心」のイメージにとらわれず、多様なキャリアを築くことが収入アップと働きやすさの両立につながっていくと考えられます。


助産師の給料は、勤務先によって大きく変わります。病院勤務は夜勤や当直で収入が安定し、経験を積みやすい一方で体力的な負担が大きい働き方です。クリニックは年収はやや下がるものの、日勤中心で家庭との両立がしやすい環境が整っています。助産院や開業助産師は自由度が高い反面、収入が不安定で経営力も必要になります。

少子化や分娩件数の減少によって、助産師を取り巻く環境はこれからも変化していくでしょう。その中で「どの勤務先で働くか」「収入と働きやすさをどう両立させるか」は、一人ひとりが自分のライフステージに合わせて選んでいくテーマです。数字だけではなく、自分にとっての働きやすさや将来のキャリアを見据えて勤務先を選ぶことが、助産師として長く安定して働き続けるための大切なポイントになるでしょう。

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