【2024年版】助産師なら受けておきたい!産科救急の研修まとめ
- 産科危機的出血
- 母体救命
- 新生児蘇生法
産科救急対応は、助産師にとって非常に重要なスキルです。母子の命を守るためには、臨床現場で直面する様々な状況に対して確実に対応できる能力が求められます。しかし、実際には緊急時の対応に自信が持てないと感じている助産師も少なくないでしょう。
この記事では、助産師向けの産科救急研修について紹介し、研修がどのようにして助産師の対応力を向上させるかを掘り下げていきます。
J-CIMELS
(J-CIMELS:Japan Council for Implementation of Maternal Emergency Life-Saving System)
J-CIMELSは日本母体救命システム普及協議会の略で日本産婦人科医会が中心として設立されました。妊産婦死亡の低下を目的に、産婦人科医師だけではなく救急医、麻酔科医、メディカルスタッフ等との協働や、そのための実践教育が重要という意図で行われています。
ベーシックコース
「母体急変時の初期対応:京都プロトコール2020」を中心に、急変への気づき、母体急変対応について、座学やスキル実習、シミュレーションを通して学ぶ。
対象者:医師、メディカルスタッフ(助産師、看護師、救急救命士など)、学生(医学科、助産学科、看護学科など)
所要時間:約4時間
受講料:15000円
認定期間:受講日より3年間
パンダ先輩
このコースを受けると母体救命の基礎がわかるよ!
ベーシック受講認定更新コース
ベーシックコース受講認定更新のためのコース。ベーシックコースで学んだ内容の振り返りも行う。
対象者:ベーシックコース受講認定者で有効期限切れまで1年未満の方
所要時間:約3時間
受講料:10000円
ベーシック・インストラクターコース
ベーシックコースのインストラクターになるためにシミュレーショントレーニングを中心としたコースでの指導のコツ、指導の内容、などを学ぶ
対象者:医師(専行医以上の医師)、メディカルスタッフ(助産師、看護師、救急救命士など)ベーシックコース受講認定済
所要時間:約4時間
受講料:10000円
認定期間:認定日より3年間
インストラクターブラッシュアップセミナー
すでにJ-MELSベーシックコースのインストラクターとして活動中で、自身のスキルアップ、後進指導のためにインスト道をより高めるための講習、 インストラクターブラッシュアップセミナー
対象者:認定ベーシックコースインストラクター
所要時間:約4時間
受講料:10000円
認定期間:認定日より3年間
アドバンスコース
医療資源の整った高次医療施設での対応を院内他科の医師らと連携し、系統立てて母体の状態を評価、管理、治療していくことを学ぶ
対象者:ベーシックインストラクター資格認定済またはACLSやJATECなどの成人教育コースを受講している高度医療機関在勤の助産師
所要時間:約4時間
受講料:25000円
認定期間:認定日より3年間
PC3
(PC3:Perinatal Critical Care Course)ピーシーキューブ
JCTEC(外傷)を元にした産科救急コース。TBSドラマ「コウノドリ」のモデルとなったりんくう総合医療センター泉州広域母子医療センター長を務める荻田和秀医師が作ったコースです。妊産婦に起こる突然の心肺停止や急変に対して確実な初期診療や蘇生を実施することにより、ひとりでも多くの命を救いたいという想いから開発されました。
妊産婦急変時や重症妊産婦の蘇生に必要なスキルや知識を確認すること、それをもとにシナリオを通して「防ぎ得る周産期の死亡」ゼロを目指した治療戦略を考えることを目的としています。
開催日:年に3回程度の開催 開催日数が限られるため倍率が高い
対象者:周産期救急の学習を希望する日本集中治療医学会員
所要時間:1日間
受講料:20000円
ALSO
(ALSO:Advanced Life Support in Obstetrics)
医師や助産師・看護師が、周産期救急において効果的に対処できる知識や能力を発展・維持するための教育コースです。幅広く分娩に関連する産科医療を学ぶことができます。
1991年にACLSとATLSに基づいてアメリカで考案された。現在全米ではほとんどの分娩施設において、分娩に関わる医療スタッフがALSOの受講を義務づけられています。またALSOコースは世界的に普及していて、50ヵ国以上でプロバイダーコースが開催され、10万人以上がALSOコースを完了しています。日本では2008年から開催されています。
プロバイダーコース
重要レクチャーは妊娠初期の合併症、難産、妊娠の内科的合併症、妊娠後期の性器出血、分娩後大出血、早産、前期破水、妊婦の蘇生法、そしてマタニティケアにおける安全性の8項目について行われる。
ワークショップでは少人数になり、肩甲難産、胎位・胎向異常、鉗子と吸引、分娩中の胎児監視、重要な症例の5つを実践。またオプショナル・ワークショップでは、会陰縫合、帝王切開、超音波検査、出産危機における両親への対処、そして新生児蘇生の5項目について実技練習を行います。
所要時間:2日間
受講料:35000円 ※入会金5000円、年会費5000円
認定期間:3年間
インストラクターコース
ALSO プロバイターコースへの講師またはアシスタント参加実績が必要。
所要期間:1日間
受講料:16750円
パンダ先輩
J-CIMELSのベーシックコースとPC3は急変時の全身管理に、ALSOでは産科的管理とチームコミュニケーションに重点が置かれているよ!
J-CIMELSのアドバンスコースでは高次施設での全身管理と産科的管理の双方が含まれることが特徴。
それぞれのコースの特徴を知って自分の力量と極めたい能力に合わせて選択しようね。
NCPR
日本周産期・新生児医学会により設立された、新生児蘇生法委員会が主体となる事業です。「すべての分娩に新生児蘇生法を習得した医療スタッフが新生児の担当者として立ち会うことができる体制」の確立を目指し、2007年から開始されました。新生児蘇生についての唯一の講習です。
Bコース
気管挿管、薬物投与を除く「臨床知識編」「実技編」で構成される基本的な新生児蘇生法の習得ができる。
対象者:一般の医師・看護師・助産師・初期研修医・救急救命士・学生(医学科、看護学科など)
所要時間:3時間
受講料:助産師は5000円
Aコース
気管挿管、薬物投与を含めた「臨床知識編」「実技編」で構成される高度な新生児蘇生法の習得ができる。
対象者:周産期医療機関の医師・看護師・助産師・救急救命士等※Bコースの対象者の受講も可能
所要時間:5時間
受講料:助産師は5000円
Iコース
インストラクターの養成を目的に臨床知識・実技実習に関する指導法の習得ができる。
対象者:①Aコース修了認定者であること②最新ガイドライン履修済みであること③公認講習会においてインストラクター補助実績が2回以上あること(うち1回はAコースであること)④インストラクター1名以上の推薦があること 4項目全てを満たしていることが条件
所要時間:5時間半
受講料:助産師は5000円
Sコース
蘇生技術の質の維持を目的とし、講義、実技実習、シナリオ実習で構成される復習コース
対象者:AコースおよびBコース修了認定者※インストラクターの受講も可能
所要時間:3時間
産科の救急対応に関する研修を受講することで、医療現場における母子の安全を確保するために不可欠な技術と知識を習得できます。また受講するだけではなく継続的なトレーニングを行うことで、専門知識と技術を高めることが現場の助産師に求められる責任です。
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