
助産師の退職理由で多いこと10選|助産師が転職する前にやっておくべきことって?
- 助産師の転職
- 退職理由
- ワークライフバランス
- 1.助産師の退職理由で多いこと10選
- ① 人間関係の悩み
- ② 過重労働・長時間勤務
- ③ 給与や待遇への不満
- ④ キャリアの停滞・やりがいの低下
- ⑤ 理念や助産観とのギャップ
- ⑥ 夜勤やオンコール、交替勤務が体力的にきつい
- ⑦ 育児・介護などライフイベントとの両立が困難
- ⑧ 医療安全や訴訟リスクに対する不安
- ⑨ 教育やサポート体制が不十分
- ⑩ やりたい分野・働き方の転換を望む
- 2. 退職・転職を考える時のポイント
- ① 配属や働き方の変更を検討する
- ② 外部のカウンセリングや相談窓口を活用する
- ③ 自分の感情・価値観を整理してみる
- ④ 「辞めるか」「残るか」以外の選択肢を探す
- 3. 転職前にやっておきたいこと
- ① 自分が大切にしたい価値観を明確にする
- ② モチベーショングラフを書いてみる
- ③ 自分の強み・得意なことを振り返る
- ④ 「辞めたい理由」と「辞めたくない理由」の両方を考える
- じょさんしcareerに相談してみませんか?
1.助産師の退職理由で多いこと10選
① 人間関係の悩み
一番多いことが、やはり人間関係です。助産師の職場は閉鎖的になりやすく、スタッフ同士の距離が近い分、衝突や摩擦が生じやすい環境でもあります。指導方法や価値観の違い、無言の同調圧力(勤務時間前の情報収集や日勤の受持ちが勤務交代時間間際でもそのまま分娩介助をするといった暗黙の了解)、陰口や無視など、精神的に大きなストレスを感じて退職するケースが多く見られます。
② 過重労働・長時間勤務
分娩は予測が難しく、夜間や休日の対応も珍しくありません。慢性的な人手不足の中で1人当たりの負担が増え、休憩が取れない、残業が常態化しているといった状況は、身体的にも精神的にも限界を感じさせる原因になります。施設の分娩数に対してスタッフの配置が充足しているのか、またスタッフ間で協力的な姿勢があるかも鍵となってきます。
③ 給与や待遇への不満
責任の重い業務内容であるにもかかわらず、夜勤手当や業務手当が少ない、昇給がない、ボーナスが低いなど、報酬面への不満が続くと「報われない」、「自分たちは捨て駒だ…」と感じるようになります。長く働くほど、将来への不安が強まってしまうこともあります。
④ キャリアの停滞・やりがいの低下
同じ業務の繰り返しで成長を実感できなくなると、このままでいいのだろうかと疑問が湧いてきます。教育や管理職への道が閉ざされている、日々の激務から学び直す機会が与えられないなど、キャリア形成ができない環境では意欲も失われがちです。
⑤ 理念や助産観とのギャップ
例えば「もっと自然なお産を支えたい」、「妊婦さん主体のケアをしたい」など、助産師個人の信念と病院の方針にズレがあると、ケアのあり方に葛藤を抱くようになります。現場の流れやシステムが理想と大きく異なると、自分の職業観そのものが揺らぎ、退職を選ぶ人もいます。
⑥ 夜勤やオンコール、交替勤務が体力的にきつい
年齢を重ねるにつれて、夜勤や不規則なシフトが身体にこたえるようになります。特に夜勤後に十分な休養が取れなかったり、連勤が続くような職場では、慢性的な疲労が蓄積され、体調を崩して離職につながることもあります。
⑦ 育児・介護などライフイベントとの両立が困難
妊娠・出産・育児・介護など、家族に関わるライフイベントは、働き方を見直すきっかけになります。両立を支援する制度が整っていない、また実際に制度があっても職場の雰囲気から使いにくい、理解が得られないという状況では、離職を余儀なくされるケースもあります。
⑧ 医療安全や訴訟リスクに対する不安
母子に何かあったら責任を問われるのではないか、訴訟になったらどうしようというような不安を日常的に抱えながら働くことは、大きなプレッシャーです。特に一人夜勤や緊急対応が多い施設では、精神的に追い詰められることがあります。
⑨ 教育やサポート体制が不十分
新人やブランク明けの助産師にとって、教育体制が整っていない職場では不安と孤独感が募ります。「誰にも聞けない」、「自分だけ置いてけぼりにされている」と感じ、さらに相談できる同僚や先輩がいないと、自信を失い、辞めざるを得ない状況になることもあります。
⑩ やりたい分野・働き方の転換を望む
もっと地域母子保健に関わりたい、性教育に携わりたい、助産院で自然なお産をサポートしたいといった思いから、自らの希望に合う職場への転職を決意する人もいます。これはキャリアアップのための前向きな退職理由といえるでしょう。
2. 退職・転職を考える時のポイント
すべての悩みや不安が、退職するしかないという理由になるとは限りません。今の職場で働き続けられる可能性を探るために、できることがいくつかあります。
① 配属や働き方の変更を検討する
部署の異動や勤務形態の変更(時短・日勤のみ)など、今の職場で状況を改善できる可能性があります。制度があっても「相談しづらい」と感じて使えないこともありますが、まずは信頼できる先輩や師長、主任に相談してみることが第一歩です。
② 外部のカウンセリングや相談窓口を活用する
心の疲れや迷いが続いているときは、第三者の視点が役立つことがあります。院内の相談窓口や、自治体・民間のキャリアカウンセリング、メンタルヘルス相談などを活用し、自分の感情や状態を言葉にしてみましょう。
③ 自分の感情・価値観を整理してみる
ノートに「辞めたい理由」「自分が望む働き方」などを書き出してみると、考えが整理されやすくなります。思考がぐるぐるしているときこそ、可視化することで客観的に見ることができるようになります。家族や友達に話してみることも良いでしょう。
④ 「辞めるか」「残るか」以外の選択肢を探す
例えば「転職活動を始めてみる」「副業や講座で新たな学びに触れる」「院外で仲間を作る」など、新たな視点を持つことで「今の職場がすべてではない」ということに気づき、新たな活力を得られることがあります。
3. 転職前にやっておきたいこと
退職・転職を後悔しないためには、「なぜ辞めたいのか」だけでなく「どのような働き方をしたいのか」という自己分析を行うことが大切です。自己分析を行うことで、感情的な退職ではなく自分のキャリアや大切にする価値観の軸を中心とした満足感のある転職につながります。自分軸が定まることで面接や自己PRも自信を持って行うことができるようになります。一方で、自己分析をせずに「とりあえず」で就活や転職を行うと、また同じような理由での転職を繰り返し、自分の思い描くキャリアの実現が難しくなります。何を重要視して転職をするのかを考えましょう。
① 自分が大切にしたい価値観を明確にする
例として以下のような項目の中から「自分が重視するもの」を選んでみましょう。
- 安定した勤務形態(夜勤なし、固定シフトなど)
- 給与・待遇の良さ
- 人間関係の良さ、風通しの良さ
- ケアの質や助産観との一致
- 教育体制、学びのある環境
- ワークライフバランスの取りやすさ
- キャリアアップの可能性
- 職場の理念や風土
- 地域との関わり・予防啓発
- 家族や自分の生活との調和
選んだ価値観が、自分にとっての「働きやすさ」の基準になります。
② モチベーショングラフを書いてみる
自分の人生を横軸(時間)、やる気・充実度を縦軸にして「どの時期にモチベーションが高かったか/低かったか」を折れ線グラフにしてみましょう。どんな環境・仕事・人と関わっていたときにやる気が出たのかが見えてきます。
③ 自分の強み・得意なことを振り返る
助産師としてのスキルに限らず、コミュニケーション力、観察力、冷静な判断、支援的姿勢など、自分が得意とすることや他者から評価された経験を思い出してみてください。それは次の職場選びのヒントになります。
④ 「辞めたい理由」と「辞めたくない理由」の両方を考える
辞めたい気持ちだけに目を向けるのではなく、「本当はここが好き」「この仕事のこの部分はやりがいがある」など、今の職場にも残したい部分がないかを見つめ直すことも大切です。

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助産師という仕事は、喜びも大きい分、悩みや不安も多い職業です。退職や転職を考える機会も多々訪れるかもしれません。しかしそれは、「自分らしく働きたい」という前向きな気持ちの表れでもあります。
今のままでいいのかと悩んだ時、無理に続けることも、勢いで辞めることも、どちらもリスクがあります。だからこそ、一度立ち止まり、自分の価値観や希望を見つめ直すことが何より大切です。「どんな働き方が、自分にとっての幸せなのか?」その答えを見つけることが、あなたの次の一歩につながっていくはずです。
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