「おくすり飲めたね」の正しい使い方!助産師が伝える服薬補助ゼリーのコツ
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2026

「おくすり飲めたね」の正しい使い方!助産師が伝える服薬補助ゼリーのコツ

    SUMMARY
    この記事でわかること
    「子どもが薬を嫌がって飲んでくれない」「服薬補助ゼリーはどう使えばいい?」と相談されたことはありませんか?本記事では、龍角散「おくすり飲めたね」の開発背景や、薬に合わせたフルーツ味とチョコ風味の使い分け、ゼリーでの包み方やスプーンの使い方など、助産師が育児相談で伝えられる服薬のコツをご紹介します。

    産後ケアや育児相談の訪問中、お母さんから「子どもがどうしても薬を飲んでくれない」「無理に飲ませようとして吐いてしまった」といった相談を受けることはありませんか?

    「『おくすり飲めたね』の名前やパッケージはドラッグストアで見たことがあるけれど、具体的な使い方や指導のコツまでは自信がない」という方も多いのではないでしょうか。

    服薬補助ゼリーは、ただ使えばよいというものではなく、薬の種類や使い方によって飲みやすさが変わります。

    今回は、株式会社龍角散の服薬補助ゼリーご担当の新田信一さんにお話を伺いました。

    インタビューを行ったのは、じょさんしnavi代表の柏村(助産師9年目)と、谷口(助産師20年目)。子どもの服薬に悩むお母さんに対して、助産師がどのようにサポートできるのか、「おくすり飲めたね」の正しい使い方とともにご紹介します。 

    離乳食中期(生後6ヶ月以降)から始まる「薬を飲まない」の悩み——産後ケアの現場で見えてきた課題

    これまで産後ケアの訪問といえば生後4〜5ヶ月頃までが一般的でしたが、現在は訪問型ケアが1歳まで拡大される自治体も増え、生後6ヶ月以降のお子さんを持つお母さんと関わる機会も増えています。

    生後6ヶ月を過ぎる頃から、初めて発熱や病気を経験し、服薬が必要になる子どもも増えてきます。それまではシロップ剤で飲めていた子も、粉薬(散剤・ドライシロップ)へ切り替わるタイミングなどで、薬を嫌がるようになることがあります。

    「薬を飲ませるのが苦手」「毎回飲ませるのが大変」と悩むお母さんも少なくありません。

    医師や薬剤師には薬そのものについて相談できても、「家ではどうやって飲ませればいい?」「嫌がるときはどうしたらいい?」といった、日常生活の中での困りごとは相談しきれないこともあります。

    そんなとき、暮らしの中でお母さんと関わる助産師が、服薬の困りごとを受け止め、選択肢のひとつとして服薬補助ゼリーの使い方を伝えられることは、大きなサポートになります。

    開発の原点は高齢者の服薬支援。「おくすり飲めたね」が生まれるまで

    お話を伺った新田信一さんは、薬剤師として製薬企業で長年、製剤設計や臨床開発、学術支援等に携わってこられました。

    薬が「どうすれば飲みやすく、適切に体へ届けられるのか」という製剤の専門知識を持つ新田さんに、服薬補助ゼリーが生まれた背景について伺いました。

    実は、その開発の原点は「高齢者の服薬支援」にありました。 

    1990年代後半の介護・医療現場では、飲み込みが難しくなった高齢者に薬を飲んでもらうため、錠剤をつぶしたり、カプセルを外して食事に混ぜたりすることもありました。

    しかし、薬の苦味やにおいが食事全体に広がることで、薬だけでなく食事そのものまで嫌がってしまうことが課題となっていました。

    そこで龍角散は、薬を必要以上につぶしたりカプセルを外したりせず、本来の剤形を活かしたまま飲みやすくする方法として、1998年に嚥下補助ゼリーを発売。

    その後、「子どもの服薬でも同じように困っている」という声を受け、2000年に誕生したのが「おくすり飲めたね」シリーズです。

    高齢者の服薬支援から生まれた工夫が、現在では子どもの服薬サポートにも活かされています。


    フルーツ味とチョコ風味の使い分けは「pH」がポイント

    「おくすり飲めたね」の正しい使い方!助産師が伝える服薬補助ゼリーのコツ
    おくすり飲めたね「ふどう味」と「いちご味」

    「おくすり飲めたね」には、ぶどう、いちごなどのフルーツ味のほかに、チョコ風味があります。 

    谷口:「フルーツ味はイメージできますが、チョコ風味って少し意外ですよね。どうしてチョコ風味があるんですか?」 

    新田さん:「実は、薬とゼリーのpHが関係しているんです。」

    フルーツ味はpH約3.7の酸性、一方でチョコ風味はpH約7.0の中性に設計されています。

    子どもによく処方される一部の抗生物質では、苦味を感じにくくするためと胃(胃酸)で溶けることを目的にコーティングが施されています。こうした薬を酸性のゼリーと一緒にすると、コーティングがはがれて、苦味を感じやすくなることがあります。

    そのため、中性に設計されたチョコ風味が選択肢になり、薬によって、ゼリーの味を使い分けることがポイントに。

    「どの薬にはどの味がよいか分からない」という場合は、薬剤師に確認するようお母さんへ伝えることも大切です。

    「おくすり飲めたね」の正しい使い方!助産師が伝える服薬補助ゼリーのコツ
    おくすり飲めたね「チョコ風味」

    チョコ風味はチョコレート不使用。お母さんが気になるポイントも確認

    谷口:「チョコ風味と聞くと、小さい子どもに与えて大丈夫なのかな、と気になるお母さんもいそうですね」

    新田さん:「実際にはチョコレートそのものは使用していません。ココアパウダーで風味をつけています」

    パッケージにも「チョコレート不使用」と明記されています。

    また、「おくすり飲めたね」シリーズでは砂糖や液糖などを使用していません。

    お母さんから「甘いものをまだあまり与えたくない」「虫歯が心配」といった相談があった場合にも、こうした商品情報を伝えたうえで、選択肢のひとつとして紹介することができます。

    漢方薬は【あえて】苦みを消さない!服薬の工夫

    一般的な粉薬では、ゼリー・薬・ゼリーの順に重ね、薬を包み込むようにして飲ませる方法が基本です。

    「おくすり飲めたね」の正しい使い方!助産師が伝える服薬補助ゼリーのコツ
    「おくすり飲めたね」の使い方

    一方で、漢方薬については使い方が異なる場合があります。 新田さんによると、漢方薬は独特の味や香りも含めて服用することが前提となっているものがあるため、服薬補助ゼリーと均一に混ぜ合わせて使用する方法が紹介されています。

    • ぶどう味・いちご味:抑肝散、大建中湯、芍薬甘草湯、葛根湯、麻黄湯
    • いちご味:小青竜湯、清肺湯
    • チョコ風味:黄連解毒湯、半夏瀉心湯

    ただし、漢方薬を含め、薬ごとの適切な服用方法について迷う場合は、医師や薬剤師への確認が必要です。 助産師としては「漢方薬はすべて同じ飲ませ方ではない」という点を知っておくだけでも、お母さんへの声かけにつながります。

    例えば、漢方薬の飲ませ方に悩むお母さんから相談を受けた際は、このような声かけをすることができます。

    声かけ例 :「漢方薬が苦いと、飲ませるのも本当に一苦労ですし、嫌がって泣いてしまうと心が折れそうになりますよね。実は漢方薬って、独特の味や香り自体に胃腸を刺激して効果を高める大切な役割があるものもあるんです。だから、お薬をゼリーで包み込んで隠すのではなく、お皿の上でゼリーとお薬を最初によく混ぜ合わせてしまうのがコツなんですよ。よく混ぜ合わせたうえで、お口の中に長く留めずに、噛まずにつるんと『ごっくん』できるように声をかけてあげるとスムーズです。ゼリーの味も、お薬のタイプによって相性の良い味があるんですよ」


    うまく飲めないときは「スプーン」と「舌に乗せる位置」をチェック

    「ゼリーを使ったけれどうまく飲み込めなかった」「むせてしまった」という場合、スプーンの大きさや口に入れる量、舌に乗せる位置が影響していることがあります。

    新田さんが教えてくれたポイントは、次の5つです。

    「おくすり飲めたね」の正しい使い方!助産師が伝える服薬補助ゼリーのコツ
    一口で飲み込める量に合わせ、底が浅く面積の狭いスプーンを選ぶのがポイント
    1. まずはゼリーだけで「ごっくん」の練習をする
      薬を入れる前に、ゼリーだけを噛まずに飲み込む感覚を体験してもらいます。

    2. 子どもに合ったスプーンを使う
      5歳以上ではティースプーン、5歳未満では普段使い慣れている小さなスプーンが目安です。

    3. 小皿で「ゼリー・薬・ゼリー」の順に準備する
      スプーンの上で無理に重ねようとせず、小さな容器でサンドイッチ状に作ってからすくうと扱いやすくなります。

    4. 舌の先ではなく、真ん中より少し奥に乗せる
      舌の手前に置くと、外へ押し出してしまうことがあります。

    5. 噛まずに飲み込む
      ゼリーを噛むと、中の薬が出て苦味を感じることがあります。「つるんとごっくんしようね」と声をかけます。

    こうしたちょっとした使い方の違いが、服薬しやすさにつながることがあります。

    母乳・ミルク・おやつに薬を混ぜる前に知っておきたいこと

    「水では飲んでくれないから、ミルクやおやつに混ぜてもいいですか?」これは、育児相談でもよく出てくる疑問です。

    新田さんは、母乳やミルク、普段好んで食べているものに薬を混ぜることについて、注意が必要だと話します。特に母乳やミルクに薬を混ぜたり、哺乳瓶の乳首に薬をつけたりすると、苦味を感じた経験から、母乳やミルク自体を嫌がるようになる可能性があります。

    食事やおやつについても同様です。取材では、新田さんが小児医療に関わる専門職との活動の中で、「楽しみにしているおやつに薬を混ぜられることを嫌がる子どももいる」という話を聞いた経験についても教えてくれました。

    子どもにとって食事やおやつは、楽しい時間でもあります。そのため、普段食べているものと薬を安易に混ぜるのではなく、「食事は食事、薬は薬」と分けて考えることも、ひとつの工夫です。

    追い詰めない声かけを。親子で服薬するための工夫

    薬を飲めるかどうかは、使い方だけでなく、その場の雰囲気にも左右されます。特に朝は、出勤や登園の準備で慌ただしく、お母さんにも余裕がない時間帯に子どもが薬を嫌がると、つい焦ってしまうこともあるでしょう。

    新田さんは「お母さんが自分を責めなくても大丈夫。」と話します。そのうえで、親子で取り組みやすくする工夫として、次のような方法を教えてくれました。

    • できる範囲で明るい雰囲気を作る
      「お薬の時間だよ」と声をかけながら、子どもの緊張を和らげます。
    • 子どもを準備に参加させる
      1歳を過ぎ、自分でやりたい気持ちが出てきた子には、「ゼリーを出すのを手伝ってくれる?」など、準備に参加してもらいます。
    • 飲めたらしっかり褒める
      「できたね」「上手にごっくんできたね」と声をかけ、できた経験を一緒に喜びます。

    服薬そのものだけを見るのではなく、親子が少しでも落ち着いて取り組める環境を整えることも大切です。

    助産師の強みを活かして。知識を日々の育児支援へ

    助産師の役割は、医師や薬剤師の代わりに薬の可否や用法・用量を判断することではありません。一方で、産後ケアや育児相談では、お母さんの生活全体を見ながら話を聞くことができます。

    離乳食や睡眠、スキンケアなどの相談の中で、

    「実は、薬を飲ませるのが毎回大変で……」

    という困りごとが出てくるかも。

    そんなとき、「おくすり飲めたね」を知っているだけでなく、薬による味の使い分けや、スプーンの大きさ、口に入れる位置など、ちょっとした使い方のコツまで伝えられることが、お母さんへの具体的なサポートにつながります。

    ぜひ一緒に、ママが日常生活の中で困っていることを受け止めつつ、実践しやすい方法を一緒に考えていきましょう!

    編集後記

    私自身、3人の子どもを育てる中で、薬の飲ませ方には本当に苦労してきました。実際にこれまで使ってきた「おくすり飲めたね」も、実は正しく使えていなかったことを今回初めて知りました。

    子どもの服薬に悩むママにとって、こうしたちょっとした知識やコツが助けになることもあると思います。

    ぜひ、日々の産後ケアや育児相談で、ママに伝えられるひとつの選択肢として役立ててください!

    ▼「おくすり飲めたね」詳細情報はこちら 

    🔗おくすり飲めたね

    🔗 龍角散 公式サイト 


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