
「もう一度拭く」を減らす。助産師が知っておきたい「Bc Babycare 超厚手おしりふき」の設計
はじめに:おむつ替えの現場で起きている「摩擦」の悩み
新生児期のおむつ替えは、1日に10回を超えることも珍しくありません。特に生まれたばかりの胎便は粘り気が強く、時間が経つと皮膚にこびりついて簡単には落ちなくなってしまいます。赤ちゃんが泣いて気づいたときには、すでに汚れがへばりついている…という場面も日常茶飯事です。
育児相談の現場では、ママたちから「拭いても拭いても取れない」「気づいたらお尻が赤くなっていて申し訳ない」という切実な悩みが頻繁に寄せられます。
そこで実際に起きているのは、落ちにくい汚れを落とそうと、薄いシートで何度も何度もこすってしまう悪循環です。何枚も重ねて使ったり、ぬるま湯で濡らして洗うように拭いたりと試行錯誤するママも多いですが、大人より皮膚が薄くバリア機能が未熟な赤ちゃんの肌にとって、その「こする摩擦」は大きな負担となってしまいます。
つまりおしりふきの話は、単に「どの製品を選ぶか」だけでなく、「何枚で、どう拭くか」という使い方の問題でもあります。
けれども現場の忙しさのなかで、おむつのメーカーや保湿剤の話にはなっても、「おしりふきそのものをどう選ぶか」まで具体的に助言できる場面は多くありません。伝えきれないもどかしさを感じていた方も多いのではないでしょうか。
今回じょさんしnavi編集部が取材したのは、赤ちゃんのおしりふきを「シートの厚みと水分量」から設計し直したブランド、Bc Babycareの「超厚手おしりふき」です。
編集部が強く関心を持ったのは、その設計の出発点が単に「汚れが落ちること」ではなく、「こする回数(摩擦)を減らすこと」に置かれていた点でした。
これは、私たちが現場で伝えている皮膚への配慮と全く同じ方向を向いています。
本記事では、おしりふきを選ぶ・伝えるときに押さえておきたい視点と、ママに押しつけずに「頼れる選択肢」を手渡すための具体的な指導トークをご紹介します。
「よく落ちる」ではなく「こする回数を減らす」を出発点に置く
取材の中でまず印象的だったのは、「なぜ数あるベビー用品の中で、最初におしりふきを選んだのか」という問いに対する、設計の出発点でした。
ー数あるベビー用品の中で、おしりふきを日本での最初の商品に選ばれたのはなぜでしょうか。
「一般的な薄いシートだと1枚で十分に拭き取れず、何度も拭くことで肌への摩擦が増えてしまいます。私たちは、1枚でしっかり拭き取れる厚みを持たせ、『拭く回数(摩擦)そのものを減らすこと』こそが、赤ちゃんの肌への一番のやさしさになると考えたからです」
おしりふきといえば「肌に優しい成分を使っているか」という点に注目しがちですが、Bc Babycareでは「摩擦そのものを減らす」という構造的なアプローチが同じ重さで置かれていました。
これは、私たち助産師が日頃の沐浴やスキンケア指導で「とにかく、ゴシゴシこすらないでね」と繰り返し伝えている現場の感覚と、まさにぴったり重なる視点でした。
【設計のこだわり】70g/㎡のシートと、約3.8倍の水分量
それでは、「1枚で拭き取れて摩擦を減らす」という設計は、具体的にどのように形にされているのでしょうか。 その秘密は、圧倒的な「シートの厚み」と「水分量」という2つの数字にありました。シートに使われているのは70g/㎡の厚手スパンレース不織布です。
市場で一般的に見られる約30g/㎡のシートと比べると厚みがあり、200mm×150mmの大判サイズ。手にとると、小さなタオルに近い感触があります。1枚でも汚れが手に移りにくい、という設計上の狙いもあるそうです。
―水分量は、布の重量に対して約3.8倍。この数値は1,000回以上の試験と調整を重ねてたどり着いたものだとのことですが、3.7倍でも3.9倍でもなく、3.8倍という数値に行き着いた理由を教えてください。
「多すぎると水っぽくなって手に残る感覚が出てしまいますし、少なければ拭き取れません。試験を重ねた結果、使用感がいちばん良いところが3.8倍でした。この数値は、中国国内向けも海外向けも同じです」
さらにシートは、表と裏で異なるエンボス加工が施されています。フラットな面はやさしい肌あたりを、パール調の凹凸面は汚れを絡めとることを意図した設計です。
最初の1枚から、最後の1枚まで
3.8倍という数値には、もうひとつ理由がありました。
ー水分量を決めるとき、使用感のほかに見ていたものはありますか。
1枚目と最後の1枚で、水分の状態が変わってしまうという課題がありました。最後の1枚が濡れすぎていたり、逆に乾いてしまったりする。全部の枚数に同じように水分が行き渡るところまで、モニターテストを重ねて決めた数値です。
取り出し方法にも理由があります。続けて何枚も出てくる構造にすることもできたけれど、あえて1枚ずつ取り出せる形にしたそうで、1枚で完結するという設計思想を、使う場面でも感じてもらうためだとのことです。
また、日本で販売するにあたっては、パッケージにも変更が加えられています。
「日本のベビー用品には赤ちゃんの写真やアイコンがついているのが一般的ですが、当初中国の高級ブランド路線に合わせてそれらを省いたんです。ですが、日本の市場に合わせて受け入れられるよう会社と交渉し、アイコンを取り入れました。」
日本での反応を受けて、現在は本国のパッケージにも同じアイコンが入るようになったそうです。

おしりふきと手口ふきを、分けないという選択
日本では、おしりふきと手口ふきを別に用意するご家庭が多いですよね。「Bc Babycare 超厚手おしりふき」は、その2つを分けず「ベビーウェットティッシュ」として展開されています。
特に感心したのが、水へのこだわりです。赤ちゃんが手を舐めたり口に入ったりしても大丈夫なよう、多段階のろ過工程を経た極めて純度の高い「精製水」が使われています。
ただし、取材では注意点も共有されました。
「水分量がたっぷりある分、拭いた直後すぐにおむつを閉じると、湿ったまま蒸れてしまいやすいんです。拭いた後は、お肌が自然にさらっと乾くまで数秒置いてから新しいおむつを着けていただくようおすすめしています」
良さを伝えるだけでなく、「濡れたままおむつを履かせない」という助産師が現場でおしりかぶれを予防する視点で伝えている指導のポイントまでしっかり一致している点に、大きな信頼感を覚えました。

「愛のために、もう一度デザインする」という考え方
この細やかなこだわりと妥協のないものづくりは、ブランドの根本にある強い想いから生まれています。
ブランドの根底にあるのは「For Love, We Redesign(愛のために、もう一度デザインする)」という言葉です。創業者は工業デザイナー出身で、すでに存在している商品であっても、もう一度見つめ直して設計し直す価値がある、という考え方を出発点にブランドを立ち上げたといいます。
「社内では、親として自分の子どもにいちばん良いものをあげたい、その気持ちで商品をつくってほしいと伝えています」
特別なことをするという意味ではなく、毎日くり返される小さな不便を少しずつ良くしていく。おしりふきという、いちばん当たり前に使われてきた日用品を対象に選んだこと自体が、その姿勢の表れなのかもしれません。
現場で使える!助産師からママへ、おしりふきの選び方を伝える指導トーク
新生児期から毎日何度も行うおむつ替え。「何を使っても同じ」と思われがちなおしりふきですが、実は「どれを選ぶか」「どう拭くか」によって、赤ちゃんのデリケートなお尻への負担(摩擦や湿気)は大きく変わってきます。
一方で、保健指導や育児相談の現場では、おむつのメーカーや保湿剤の話にはなっても、「おしりふきの選び方」まで具体的にアドバイスできる機会は意外と少ないのではないでしょうか。
大切なのは、特定の商品を推奨することではなく、ママが情報に振り回されずに「自分の目で見て選べるポイント」をそっと手渡してあげることです。
ここでは、妊娠後期の保健指導から産後の育児相談まで、現場でそのまま使える3つの場面別トーク案をご紹介します。
場面①:出産準備品をそろえている妊婦さんへ(妊娠後期の保健指導)
「おしりふきって種類がすごく多くて、迷いますよね。選ぶときに一つだけ見ておくといいのが、シートの厚みなんです。薄いと1枚では拭ききれなくて、何度もこすることになりやすいんですよ。赤ちゃんのお肌は大人より薄いので、こする回数が減るだけでも負担が違ってきます。今は手や口まわりにも使えるBc Babycare 超厚手おしりふきという製品もありますよ。もし気になるときは、出産前にご自身で一度使ってみるのもいいかもしれませんね」
場面②:お尻拭きすぎると赤くなると相談されたとき(入院中〜1か月健診)
「実は、お尻拭きを変えてみるのもポイントです。水分量が多く大判の物を使うと一度で拭けるようになり、肌への負担も変わってきますよ。そして拭き終わってすぐにおむつを閉じると、湿ったままになりやすいので、少しだけ時間を置いて、お尻がさらっとしてから閉じてみませんか。Bc Babycare 超厚手おしりふきは水分量も調節されているのでおすすめですよ。それでも変わらないようなら、またいつでも教えてくださいね」
場面③:「どれを選べばいいか分からない」と聞かれたとき(産後の育児相談)
「どれがいちばん、というのは実はなくて、赤ちゃんとご家族に合うかどうかなんですよね。見るポイントをお伝えすると、シートの厚み、水分の量、それから1枚ずつ取り出せるかどうかです。厚みがあるものは1枚で済むぶん、結果的に使う枚数が減ることもあります。お値段だけで比べると分かりにくいので、1回のおむつ替えで何枚使うかで考えてみるといいかもしれませんね。Bc Babycare 超厚手おしりふきなど、いくつか試してみてくださいね」
いずれも、製品を勧めることが目的ではありません。ママが自分で比べられる「見るポイント」を渡すことを意図しています。

まとめ:おしりふきを変えれば解決する、という話ではありません
おしりふきを変えれば肌トラブルがなくなる、というものではありません。皮膚の状態には、洗い方も、保湿も、おむつの替え方も関わっています。
そのうえで、毎日10回以上くり返されるケアだからこそ、道具の選び方と使い方の差は積み重なっていきます。「Bc Babycare 超厚手おしりふき」は、その積み重ねを「こする回数」という一点から設計し直そうとした製品でした。
ママから「どれがいいですか」と聞かれたとき、私たちが返す一言には、その後の選択を左右する力があります。だからこそ、どれかを勧めるのではなく、選ぶための見方を渡したい。知識をアップデートしたうえで、目の前の赤ちゃんとママの状態に合わせてアセスメントし、そのご家庭に合った選択肢を並べてみせること。それこそが、私たち助産師の役割ですね。
編集後記
取材に同席したのは、助産師歴20年のメンバーでした。産婦人科で働いていたころ、胎便がこびりついて取れず、何度も拭くうちにお尻が真っ赤になってしまった赤ちゃんを何人も見てきたといいます。
今回いちばん心に残ったのは、3.8倍という数値の裏にあった「最後の1枚まで同じように使えるか」という視点でした。使い切るところまでを設計に入れている、という話は、育児用品を見る目を少し変えてくれた気がします。
みなさんも、次にママから「どれがいいですか」と聞かれたとき、厚みと水分量という視点を一つ足してみませんか。
【「Bc Babycare 超厚手おしりふき」をもっと知りたい・購入したい方へ】
シートの厚みと水分量から設計された「Bc Babycare 超厚手おしりふき」。詳しく知りたい方は、ぜひ楽天市場店をチェックしてみてください。

「もう一度拭く」を減らす。助産師が知っておきたい「Bc Babycare 超厚手おしりふき」の設計

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