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分娩期
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2024

【産科の基礎知識】分娩誘発剤・促進剤を徹底解説!種類と看護のポイント

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  • 薬剤
  • 看護
SUMMARY
この記事でわかること
陣痛促進剤は、出産の過程をサポートするために使用します。微弱陣痛や遷延分娩などの際に用いられ、母体や胎児の健康を守る上で大きな役割を果たします。医師の指示により使用しますが、患者さんの一番近くで薬剤の効果や副作用を観察するのは助産師です。そのため、陣痛促進剤の適切な使用方法を理解し、母体への影響やリスクを十分に把握することが求められます。 この記事では、陣痛促進剤の効果や投与に際しての看護のポイントを詳しく解説します。



オキシトシン(アトニン-O)

弛緩出血や胎盤娩出の前後、分娩誘発・促進剤として使用する最もポピュラーな子宮収縮剤です。
経膣分娩後に使用する場合は静脈内持続点滴か静脈注射として、帝王切開時には子宮筋に直接注入します。分娩誘発・促進剤として使用する場合は、1A5単位を5%ブドウ糖液またはリンゲル液500mlに溶解し6〜12ml/Hで開始します。30分毎に陣痛を評価し、6〜12ml/Hずつ増量します。最大投与量は120ml/Hです。

妊娠高血圧症候群、心・腎臓・血管障害、高齢初産などは慎重投与が必要です。


パンダ先輩

5%ブドウ糖液に溶解する場合は、糖尿病合併妊娠や妊娠糖尿病がないかを確認しよう!



ジノプロスト、PGF2α(プロスタルモンF)

分娩誘発・促進剤として使用する場合は、3000を5%ブドウ糖液・生理食塩水・リンゲル液のいずれか500mlに溶解し、15〜30ml/Hで開始します。30分毎に評価し、15〜30m/Hずつ増量します。最大投与量は250ml/Hです。

禁忌

気管支喘息とその既往がある場合は使用不可です。
また、緑内障、心疾患、高血圧症、急性骨盤内感染症既往がある場合は慎重投与が必要です。



ジノプロストン、PGE2(プロスタグランジンE2)

錠剤の内服薬です。陣痛誘発・促進剤として使用します。
ただし、錠剤のため内服後に減量できないので調整が難しく、過強陣痛に注意しなければいけません。1回1錠を1時間毎に、1日最大6錠まで内服可能です。

禁忌

気管支喘息とその既往、緑内障がある場合は慎重投与が必要です。
また、他の子宮収縮剤を使用する場合は、最終内服から1時間以上あけなければいけません。



パンダ先輩

ちなみに、帝王切開既往がある場合は単回でもPGF2αとPGE2錠が禁忌。

オキシトシンは帝王切開の既往が2回以上で禁忌だよ。





ゲメプロスト(プレグランディン)

膣坐剤で、中期中絶時に使用する子宮収縮剤です。
1回1錠3時間毎に挿入し、1日最大5錠使用可能です。医師が後膣円蓋に挿入します。


メチルエルゴメトリンマレイン酸塩(メチルエルゴメトリン、パルタンM)

産後の子宮収縮促進剤として使用されます。
注射液は子宮復古不全や弛緩出血の際に、錠剤は産後子宮収縮を促進したい場合に内服します。

注射液は1回0.1〜0.2mgを静脈内注射、または0.2mgを皮下注射か筋肉内注射します。
錠剤は1回1〜2錠、1日2〜4回と処方されます。



ジノプロストン膣内留置製剤(プロウペス膣用剤)

2020年から国内で開始された頚管熟化促進目的の新しい子宮収縮剤です。37週以降の妊婦に使用できます。後膣円蓋に挿入し、最大12時間留置可能です。
痛みを伴う子宮収縮が3分以内の間隔で生じたり、過強陣痛の徴候、投与中の破水、胎児機能不全、全身性副作用があれば除去しなければいけません














陣痛促進剤の使用は、分娩を円滑に進めるために非常に効果的ですが、同時に細やかな看護が不可欠です。
助産師としては、投与による母体の反応を適切に評価し、異常の兆候が現れた場合には迅速に対応する必要があります。また、分娩が進む中で妊婦が感じる不安や痛みに対しても、精神的なサポートを提供することが重要です。医師と密に連携し、促進剤の効果を最適に引き出すことが求められます。
安全な出産を支えるために、陣痛促進剤を適切に管理し、産婦さんと胎児の安全を第一に考えたケアを実践することが、助産師の役割です。



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